屋根は鉄筋コンクリートの建物や鉄骨造の建物によくみられるフラットな屋根形状です、平屋根ともいいます。フラット(水平)といっても雨水を流すために100分の1程度の水勾配があります。
ビルやマンション等の屋根では主流の屋根形状ですが、近年では戸建て住宅にも多用されています。モダンなデザイン性だけでなく、一般住宅においても屋上が利用できるというメリットがあります。旭化成へーベルハウス、積水ハウス、大和ハウス、トヨタホーム等大手ハウスメーカーの鉄骨造の住宅で採用されています。
陸屋根の建物には必ず防水が施されています。下記のような施工形態があります。
一般名称 | 特徴など | ||
| 塗膜防水 ウレタン系塗水 FRP防水など | 連続した膜ができるが下地の凸凹の影響を受ける。均一な厚さの防水層を作るのが難しい。 | |
シート防水 加硫ゴム系シート 塩ビ樹脂系シート | 材料の均質、品質が安定している。重ね部分での処理方法が重要。 | ||
| 複合防水 アスファルト防水 トーチ工法など | 塗膜とシートの欠点を補い合うが両方の欠点を併せ持つ。 |
ウレタン塗膜防水は国内で施工されている防水工法の中では最も多く選択されている防水工法です。
塗る工法ですので凸凹がある複雑な形状の場所でも施工が可能です。工法によって施工価格は違いますが。他の防水工法より安価です。代表的な工法としては、密着工法と通気緩衝工法があります。通気緩衝工法は通気シート敷いた上に防水層を作る工法で下地から防水層を保護するとともに、下地の水分を脱気させる工法です。
ウレタン塗膜密着工法の耐久性は7年~12年、通気緩衝工法は10年~15年ですが、定期的にトップコートの塗り替えが必要になります。現場で防水層を作るため均一な防水層の厚さを確保するのが難しいという問題があります。
シート防水に使われる代表的なシートには合成ゴム系のシートと塩化ビニール樹脂系シートがあります。合成ゴム系のシートは下地の動きに対する追従性が良いという特徴がありますが耐久性が低く、鳥の啄みによる損傷を受けやすいなどの問題があり現在は改修で使われることはほとんどありません。
塩化ビニール樹脂系シート(以下塩ビシート)には接着工法とアンカー固定工法があります。塩ビシートは耐候性が高く耐用年数は15年~20年で、トップコートの塗り替えが不要でメンテナンスも必要ありません。アンカー固定工法は既存防水層を撤去せずに防水層を新設することができるので、工期の短縮が図れ、廃材を減らすことができます。アンカー固定工法は、施工時のドリル音などの騒音の問題があります。
アスファルト防水の代表的な施工方法としてはトーチ工法(写真参照)と火を使わない常温工法があります。
トーチ工法は改質アスファルトルーフィングシートの裏面、下地をトーチバーナーであぶり、溶かしながら張り付ける工法です。火を使わない常温工法は接着工法と機械的固定工法があります。
アスファルト防水は保護コンクリート仕上げと露出仕上げがあります。アスファルト防水の露出仕上げの場合は定期的なトップコートの塗り替えが必要です。
保護コンクリート仕上げの場合は25年以上の耐久性があります。
防水工事の種類 | 耐用年数 | ㎡単価 |
---|---|---|
ウレタン塗膜防水密着工法(X-2工法) | 7~12年 | 4.000~5.500円 |
ウレタン塗膜防水通気緩衝工(X-1工法) | 10~15年 | 5.500~7.500円 |
塩ビシート防水接着工法 | 15~20年 | 4.500~6.000円 |
塩ビシート防水アンカー固定工法(機械的固定工法) | 15~20年 | 5.500~7.500円 |
高耐久塩ビシート防水アンカー固定工法(機械的固定工法) | 25~30年 | 7.000~9.000円 |
改質アスファルトシート防水トーチ工法 | 15~20年 | 5.500~7.500円 |
アスファルト防水押えコンクリート仕上げ(新築時) | 25~35年 | ------- |
※㎡単価は面積が少ないほど高くなります。(300㎡以下20~30%増、50㎡以下50%~増又は一式)
※価格は屋上の形状や設置物の有無など様々な要因により増減します。
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