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ウレタンゴム系塗膜防水

ウレタン塗膜防水通気緩衝工法・密着工法

ウレタン塗膜防水の概要

ウレタン塗膜防水は、ウレタンゴム系の防水材を用いて防水層を形成する工法であり、建物の屋上やバルコニー、廊下、庇(ひさし)など、さまざまな場所の防水に広く採用されています。この防水材は、柔軟性と密着性に優れ、複雑な形状の下地にも適応しやすいという特長があります。

防水層の施工方法としては、主に以下の2つが一般的です。

  1. 塗布工法
     緩衝用シートや補強布などの副資材と組み合わせながら、所定量のウレタン塗膜防水材をコテやローラーで塗り重ねていき、所定の膜厚を確保することで防水層を形成する方法です。現場での手作業が中心となりますが、細部への対応力が高く、建物の形状に柔軟に対応できる点が利点です。

  2. 吹付工法(超速硬化ウレタン工法)
     専用のスプレー機を用いて、超速硬化型のウレタン防水材を短時間で均一に吹き付けることで防水層を形成する方法です。大面積に対して効率的に施工できるため、工期の短縮や施工精度の均一化が期待できます。

 

<ウレタン塗膜防水の代表的な工法>

ウレタン防水にはさまざまな施工法がありますが、現在、広く使用されている代表的な工法として以下の2つが挙げられます。

1. 通気緩衝工法(X-1工法)

通気緩衝工法は、下地と防水層の間に通気緩衝シートを設置し、その上にウレタンゴム系塗膜防水材を塗布する工法です。仕上げに「脱気筒(だっきとう)」と呼ばれる通気装置を取り付けることで、下地に含まれる湿気や水蒸気を効率的に逃がし、防水層内部でのフクレ(膨れ)を防止します。

また、通気緩衝シートを挟むことで、建物の微細な動きや振動によるウレタン防水層の破断リスクを軽減する「緩衝効果」も期待できます。耐久性が高く、特に下地に含水が多い場合や経年劣化した屋上の改修工事などに最適です。

2. 密着工法(X-2工法)

密着工法は、防水材を直接下地に密着させて塗布し、その間に補強クロス(メッシュ状の布)を挟み込むことで防水層の強度を高める工法です。補強布を使用することで塗膜厚を均一に確保し、耐久性を向上させることができます。

密着工法は、通気緩衝工法と比べると施工工程が少なく、コストを抑えられるというメリットがあります。ただし、下地の含水率が高い場合や動きが大きい構造物に対しては、フクレや剥離のリスクがあるため、使用する場面を適切に見極めることが重要です。

最近の技術動向と高性能材料

近年では、補強布を使用しなくても高い耐久性・強度を持つウレタン塗膜防水材が各メーカーより開発されています。これらの製品は、施工性の向上や工程の簡素化を実現しながら、従来のウレタン防水と同等以上の性能を発揮することが可能です。

  • 田島ルーフィングの「GO-JIN」
     高強度・高耐久性を兼ね備えたウレタン塗膜防水材で、補強布不要でも優れた施工性能と耐候性を発揮します。

  • AGCポリマー建材の「サラセーヌAZ」
     補強布を省略しても高い密着性と防水性能を有する次世代型のウレタン材料で、改修工事の効率化に貢献します。

このように、ウレタン塗膜防水工法は進化を続けており、防水層の品質向上とともに、現場作業の簡便化や施工コストの削減にも寄与しています。建物の構造や使用条件に応じて、適切な工法・材料を選定することが、長期的な防水性能を確保する上で極めて重要です。

 

ウレタン塗膜防水の各工法

「密着補強布工法」
防水層である「ウレタン防水材」に補強布を入れることで、必要な膜厚を均一に確保でき、立上り部のダレ下がりなども防止します。また、防水層の補強効果も期待できる工法です。

「密着工法」
一般的なウレタン塗膜防水材の密着工法です。複雑な形状に対応できます。

「通気緩衝工法(自着シート仕様)」
フクレの原因となる水分を外部に脱気させることを目的として、通気緩衝シートを用いた防水工法です。
裏面に粘着層を有する自着層付きシートを用います。

「長尺複合工法」
密着工法に防滑性床ビニルシート「タキストロン」を用いて、歩行用途に対応します。

「塩ビシート複合工法」
平場部に塩ビ樹脂系シート防水「リベットルーフ」を用い、設備基礎同士のすき間など、シート防水での施工が難しい場所に有用な工法。

 

補強メッシュ

通気緩衝シート

ウレタン塗膜防水の特徴

複雑な形状の屋上でも施工可能です

架台が多く複雑な形状の屋上

ウレタン塗膜防水は架台や設置物が多く他の防水工法で施工が難しい複雑な形状の屋上でも施工可能です。

通気緩衝工法(X-1工法)においては、緩衝シートを挟むことにより、建物の動きによるウレタン防水の破断を抑制する効果があります。

また、脱気筒を取り付けることによって、建物内部のフクレの原因となる水分を逃がす効果があります。

防滑シート仕上げで歩行用に対応可能です

長尺シート上張り

学校や病院などで屋上を運動場として使用する場合などに対応できます。密着工法、通気緩衝工法どちらでも対応可能です。

運動用の施工においては、下地の精度や施工時の天候などに厳しい要求条件がある事と、塗膜の厚さの確保が難しいなど施工上の問題があります。

露出仕上げの上に歩行用のボードや防滑性ビニル床シート(長尺シート)を上張りすることによって歩行用に使用可能になります。

側溝や巾木等の狭い部分に施工可能です

側溝部のウレタン塗膜防水

ウレタン塗膜防水は、バルコニー、ベランダ、パラペット、笠木、共用廊下の狭い巾木や側溝部位の防水によく使用されています。他の防水工法との複合工法にもよく施工されます。

近年は集合住宅の共用廊下の平場部分は防滑性ビニル床シート(長尺シート)仕上げ、側溝部ウレタン防水仕上げが標準となっています。

 

ウレタン塗膜防水の課題


ウレタン塗膜防水は、液状の防水材を現場で直接塗布し、硬化させて防水層を形成する工法です。その施工方法は柔軟性が高く、下地の形状に左右されずに施工できるという大きな利点を持つ一方で、施工品質の均一性を保つためには高い技術力と適切な管理が求められます

とりわけ重要な点は、防水層の膜厚(塗膜の厚み)の確保です。ウレタン塗膜防水は手作業による塗布が基本であるため、どうしても施工者の技術や作業環境の影響を受けやすく、膜厚が不均一になりやすいという問題を抱えています。その結果、所定の厚みが確保されず、防水性能が本来のレベルに達しないというリスクが常に存在しています。

さらに、防水層が完成した後は、表面から膜厚を正確に測定することができないという特性もあり、目視では施工不良を発見しにくいという課題があります。こうした背景から、官公庁仕様や都市再生機構(UR都市機構)の防水工事仕様書などの公共工事においては、実際の膜厚を目視や測定で確認するのではなく、「単位面積あたりに使用する材料量(kg/㎡)」で膜厚を管理する方法が採用されています

たとえば、公共建築工事における標準的なウレタン塗膜防水では、1㎡あたり3.0kgの防水材を使用することで、平均的に3mm相当の塗膜厚を確保するという仕様が一般的です。この数値は、防水層の耐久性や信頼性を確保するために設定された基準であり、特に長期的な防水性能を求められる公共施設では厳格に運用されています。

しかし実際の施工現場においては、塗り回数を減らしたり、材料使用量を抑えるなどの不適切な施工が一部で見受けられ、こうしたケースでは膜厚が1mm程度にとどまっているという深刻な例も報告されています。こうした不十分な膜厚の防水層は、紫外線や熱、雨水などの外的要因に対して非常に脆弱であり、早期の劣化や漏水を招く危険性が高まります

さらに、ウレタン塗膜防水はその「施工の容易さ」ゆえに、防水に関する専門知識や経験が十分でない作業員が施工を担当してしまうケースも少なくありません。本来、下地処理から塗布量、乾燥時間の管理、積層の手順に至るまで、細かな技術と知識が必要な工法であるにもかかわらず、誤った手順や不適切な材料の扱いによって、施工直後には問題が見えにくくても、数年後に深刻な不具合が発生するというリスクが潜んでいます。

したがって、ウレタン塗膜防水を採用する際には、材料の性能そのものに加えて、施工を担当する業者の技術力・管理体制が非常に重要な要素となります。特に改修工事などでは、下地の状況や旧防水層との相性も踏まえた設計と施工が求められるため、信頼のおける業者による確実な施工と、材料使用量・乾燥時間などの記録を含めた品質管理の徹底が不可欠です。

 

ウレタン塗膜防水の不良施工事例

施工後3年で亀裂が発生

ウレタン塗膜防水通気緩衝工法で施工

亀裂部分の断面

必要な厚みが確保されていません

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